耐用年数
何百年も続く庭があるのですから、メンテナンスさえしていれば、庭としての耐用年数というのは無いのかもしれません。むしろ、時間をかけて醸し出される雰囲気さえあります。しかし、メンテナンスをしなければ、そう長い年月を待たずに耐用年数を迎えることもあります。また、構造物など庭の部分部分は、メンテナンスをしていてもどうしても朽ちたりすることはありますし、草花などもともと寿命の短いものもあります。ちなみに、植物は、種を落としたり根っこを伸ばしたりして、次の世代やクローンなどに命を繋ぐことが可能です。
それよりも、人間が設定する耐用年数が、一番重要かもしれません。材料や素材の問題ではなく、空間利用の目的として。
家なら、部屋の模様替えや、間取りの変更、増改築が必要になることもあります。庭にも当てはまります。建物の増改築があれば庭にも当然変更がありますし、駐車場の増設、芝生の取り壊し、菜園の設置、樹木の伐採などなど、大小さまざまなケースがあります。子供の記念樹に植えた果樹が、やっと実を着けるようになった頃には、子供はもう独立しているということもあります。思い出として大事にするなら、木が大きく育っても邪魔にならない場所を用意しておかないといけないかも知れません。また、子供たちが大きくなって、車を運転するようなときのために、駐車場の増設スペースを確保しておいて、子供たちが小さいうちはそこを芝生にしておく。もし、増設が不要なら、定年後のために菜園にしたりして、庭を改修しても良いし。という使い方も考えられます。使い方を柔軟に考えておけば、改修も少しは容易になります。
良いものは年月をかけてより良いものになりますが、そういうものは、取り壊す確率が低い場所や、再利用・再配置可能なもので作ったほうが良いかもしれません。材料・素材の特徴は、使い方次第で長所にも短所にもなります。目的やコストや見栄えなどの他に、耐用年数や寿命、それに改修の可能性とその時の再使用・処分方法の見通しについても、できれば考えておきたいものです。
